日韓交流の旅

第3日
第3日目 1998年12月10日(木)
7:00 4:00頃一度目が覚める。7:00起床。8:00からレストラン で朝食。他の3人は昨日食べ過ぎたので今朝は食べられないとのことでコーヒーのみ。私だけコーヒーに トーストを注文。
 8:30ホテルを出る。今日は景福宮と南大門市場などを見学の予定。今朝は昨日よりももっと冷え 込みがきつく最低気温は−8度とのこと。外はさすがに冷たい。
 近くの地下鉄忠武路駅に出てそこから地下鉄3号線でキョンボククン(景福宮)駅まで行く。 9:00前で通勤ラッシュの時間帯を過ぎているのか、思っていたより電車は空いていた。 料金は1区間450W(45円)、案内書によるとソウル市内ならほとんど1区間で行けるとあるので 安い。4つ目の駅で降りる。出口が分からず多くの人が行く出口から外に出ると何と政府総合庁舎の 建物の通路に出る。道理で地下鉄の通路のコーナー、コーナーに警備の警察官がいたはずと納得する。 出勤してくる役人と反対方向に歩き門外に出る。特に尋問等はなくほっとする。 
9:00 そこから歩いて9:00過ぎに景福宮に着く。 入場料700Wを支払い、建春門から入場する。景福宮は李朝の正宮で、1392年に李朝を創始した李成桂に よって建設された。1592年豊臣秀吉の朝鮮侵入(韓国では壬辰倭乱(イムジンウエラン)で焼失する まで200年にわたって李朝の最盛期の頃の正宮だった。その後長い間再建されなかったが、1862年に 一部が再建され、1868年に第26代高宗の時、正宮となった。
 しかし、1895年10月の日本軍による閔妃(高宗の妃)暗殺の翌年高宗は景福宮を脱出し、97年に 徳寿宮に遷宮したため景福宮は正宮でなくなった。入場してしばらく進むと、壮大な宮殿勤政殿が 見えた。実に堂々として美しくていい建物だった。国王が臣下の朝会と賀礼を受ける正殿で、前の 広場に文武百官が居並ぶ光景が浮かんでくる。その後、修政殿、千秋殿(国王が臣下と学問などに ついて論じたところ)、思政殿(国王が実際に政務を執ったところ)、万春殿、康寧殿(国王の私 生活の場)などを見て回る。日本からの修学旅行生の一団も見学に来ていた。
 次に景福宮の中にある国立民俗博物館へ行く。ここにも旧石器時代から現代に至る日常生活や 風俗を多くの資料や模型を使って興味深く展示してあった。特に興味を引かれたのは、高麗版大蔵経の 版木、李朝第4代国王世宗(10000W札の肖像の人物)が制定したハングル(訓民正音)の解説など。 じっくり見ていけばよかっかのだが時間の関係もありざっと見て回った。
 10:20に国立民俗博物館を出る。模範タクシーに乗り、南大門市場へ。さすが模範タクシー、 運転手の対応も実に丁寧でよい。
10:40 南大門市場(ナンデムンシジャン)は東大門 市場と並ぶソウル2大市場の1つで、約43000平方メートルの敷地に8300戸の常設店舗が入っている。 あらゆる種類の商品を扱う店がひしめいているが特に繊維関係の店が多かった。盛んに声をかけられるが、 買い物はせず、ぐるっと一周見て回った。昼前の時間帯なので想像していたより人通りは少なかった。 歩いてロッテ・デパートへ。
 ロッテ・デパートで買い物(10:40〜11:40)。青木先生は別に買い物があるとのことで、 清村さん・梅沢さんと3人で地下の食品売場で買い物。おみやげにキムチ・岩海苔・明太子などをかう。
 昼食は、有名な「百済」の参鶏湯(サンゲタン)、青木先生推奨の一品である。サンゲタンは ひな鶏1羽を丸ごと使い、鶏のお腹に餅米、栗、ぎんなん、ナツメ、高麗人参などを詰めて煮込んだもの、 韓国料理の代表的なものの1つで、特に黒鶏を使ったものが最高級品とされる。黒鶏のサンゲタンを 注文、15000W。おいしい、ボリュームたっぷり、特に夏ばて防止には最適らしい。
 昼食後、ソウル第一の繁華街である明洞(ミョンドン)を歩く。戦前の明治町だが、今は ソウルの流行の最先端を行く街のようだ。ここもウインドウを見て歩くだけ。新世界百貨店(旧三越) も見て回り、13:30にホテルへ戻る。 
13:30 ホテルには張(チャン)さんと奥さん、李 (イ)さん、申(シン)さん、金(キム)さんが見送りに来てくださっていた。しかも本当に持ち きれないほどのおみやげを持って。今回の旅には本当に色々とお世話になった。厚くお礼を申し上げ 再会を約してお別れした。
 帰路もキムチセンターに立ち寄り、金浦空港へ(15:10着)。
 出国手続きの後、免税店で最後の買い物。私はもっぱらタバコ。皆さんの免税枠を使わせて もらって買い込む。今回の旅行で使った小遣いの三分の一はタバコ代だった。韓国でも公共場所での 禁煙は徹底している。愛煙家とっては世界中どこへ行っても肩身の狭い時代にますますなっていく ようだ。
 16:45搭乗。大韓航空761便。定員は500人近い大型だが、客席はおみやげの荷物をいっぱい持った 人々でほぼ満席。外では雪がちらついてきた。
 17:20離陸。18:30岡山空港へ無事着陸。3日間の韓国への旅が終わった。 
 青木先生の「日韓交流の旅」に同行させていただき、 念願の韓国旅行ができた。3日間という短い期間であったので、まだまだ行きたいところもあったが それは次回の旅に回したいと思う。次回は家内と共に慶州も含めてぜひ再度韓国を訪れたいと思う。
 青木先生と甲申同志会の方々との心の交流、これこそが真の日韓交流ではないかと思った、また 甲申同志会の方々の先生への信頼がいかに厚いかということを改めて感じた旅であった。韓国の方々は 私のような単なる同行者に対しても心から歓迎してくださった。
 韓国の発展は私の想像を上回るものであった。特にソウル・オリンピック前後からだと思うが 社会資本の整備もとても進んでおり、近代都市に発展している様子をこの目で確かめてきた。ソウル 郊外の農村の豊かさも感じた。もっとも韓国も今は大変な不景気にみまわれているようで、いわゆる IMF不況は日本同様に深刻らしいが、表面だけを見て回る旅行者の私にはそこまでは伝わって こなかった。
 独立記念館の展示には心を痛めるものが多かった。36年間にわたる植民地支配の中で日本は 朝鮮に何をしてきたかということはきちんと知るべきであると思う。その上で韓国との交流を進めて 行くべきで、その点日本政府の対応はまだまだ不十分であると思う。
 帰国後に書いた礼状に対してお二人から年賀状をいただいた。韓国の方の情義を重んずる気持ち の一端を感じ、恐縮している。
 今回のこのすばらしい旅を体験させてくださった青木先生に厚くお礼を申し上げます。 


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